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2025927(土)~1012(日) 水・木曜休廊
13:00~19:00 最終日17:00まで

「MEMENTO MORI」

建石 芳子

  花の盛りは誰もが美しく感じます。
植物も生ある動物もいつの日か、花の盛りを過ぎ死を迎え、この世の役割を終えた時、
肉体は他の動物に食いつくされたり、また朽ち果て腐葉土として別の生命の栄養になって、あらたな生命を生みだします。
日本絵画の九相図には、屋外に打ち捨てられた死体が朽ちて行く過程が描かれてます。
生と死に対するあきらめの念と一方では残り少なの月日の生への執着心も見え隠れするようにも感じます。
朽ち果てるまでの時間、月日の中ふと光を放つ瞬間があり、それは日本人が大切にてきた侘びさびにも捉えられ美しい瞬間でもあります。本作品の花や生物の死を時の流れを受け入れる自分自身と重ね合わせています。
 この作品を制作するころ、世界を震撼させたパンデミック「コロナウイルス」で、ウクライナやガザでは戦闘で子供たちや女性などの無辜の人々のいのちを奪っていきました。
綿毛のようななんと軽いいのちなのだろうと、虚しさと哀しみ怒りさえおぼえました。
私は、印画紙を一枚一枚塩を加えた卵白液で塗布膜をつくり、精製水と硝酸銀で反応させてつくる手間と時間のかかるアリューブメン(鶏卵紙)技法でプリントすることで、「生」と「死」と向き合い「生命とは」「人間とはなにか」を感じたいと思い制作しました。
そして、本展覧会が死に向かっていく人たちが生きていた記憶として残る展示になることを願います。

作家プロフィール

建石芳子 TATEISHI Yoshiko
写真家
大阪府羽曳野市生まれ
大阪市在住
2024年 京都芸術大学通信教育部美術科写真コース卒業

奨励賞受賞

2024年 個展「MEMENTO MORI」(IG photoGally)東京銀座
2025年 個展「MEMENTO MORI」(galeieSPUR)大阪豊中

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■会期
2025年8月9日(土)~8月24日(日)

火・水・木曜休廊 ※通常の休廊日と異なります。
■時間
月・金曜日:13:00~17:00 ※通常の時間と異なります。
土・日曜日:13:00~19:00

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設備の更新が必要となったため休廊しています。現在工事日程が決まらないため再開時期は未定ですが、8月はじめの再開を予定しています。
以後予定が決まり次第お知らせします。

galerie SPUR

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2025年524日(土)~68日(日)
水・木曜日休廊
13:0019:00
最終日は17:00まで

「Bloom Bloom Bloom」        

子どもの頃から花が咲いているのを眺めるのが好きだった。嬉しかった日も、悲しかった日も、嫌なことがあった日もどんな時でもいつも彼らは私の近くにいた。特に何をしてくれるわけではないけれど、ただそこにいるだけでいい。植物は私にとってずっと癒しの存在であり続けている。

2008年に出産した子どもには重度の障害があった。彼のケアに追われ息苦しさを抱えながら暮らしていた時も、彼の障害が受け入れられず沸々としていた時も植物はいつも私を癒してくれた。庭に植物を植え育て始めたのは、障害のある息子のケアで外出もままならない生活でも、身近に彼らの存在を感じたかったからだ。私たちがどんな状況にあっても我関せずと季節は当たり前に巡り、植物はその時々の姿を見せてくれる。植物を眺めるために庭に出るとそこには鳥の囀り、道ゆく人々の声、子どもたちの走る足音、飛行機の飛ぶ音、陽の光、暖かい空気などを感じることができた。自宅にこもって単調な介護生活を送っていても今日も世の中は動いていて、その中で私も生きていると実感することができた。時が経ち、子どもの体調も安定し外出ができるようになると、車椅子を押し道端に咲く様々な植物を息子と一緒に眺めることが増えた。植物の成長や変化に気付いた時、彼とまた一年を共に生きることができたと私は喜びを感じ、また次の一年も共に生きようという欲が湧く。

息子も植物と同じように言葉を持たない。彼は寝たきりで自発的に何かをすることは難しい。それでも彼が微笑むと私は満たされた気持ちになる。涙を流して全身で怒りを露わにする姿に癒されてしまう。いつからか彼に対して、私はただ純粋に「そのままでいい」と思うようになった。彼もまたただそこにいるだけで、私にとっては大きな癒しだ。そんな思いから植物と障害のある人たちを組み合わせたら、そこには癒しの花園が広がっているのではないかと考えこの作品の制作を始めた。

日々、慌ただしく生きていると気づかないまま通り過ぎてしまいそうになるけれど、道端には無数の植物が生息し、四季折々の風景を楽しませてくれている。そして、障害のある人たちも様々な表情を見せながらあなたの身近に生きている。

山本美里

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2025年55日(月)~518日(日) 水・木曜日休廊
13:00~19:00

 

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中家和子写真展『それから…』

2025年47日(月)~420日(日) 水・木曜日休廊
13:00~19:00

作家が長年撮影している中で、作品として発表しているものからは外れるものの、惹かれるように撮影して撮り溜めたものを再構築して展示します。

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2025年3月15日(土)~4月6日(日) 水・木曜日休廊
13:00~19:00 最終日は17:00まで

 鉄や鉱物の輝きや存在感に魅了され、3年以上にわたり地上のササクレのようなマンホールなど金属をメインに路上で見かけるオブジェクトと向き合い切り取った作品となります。2022年東京Flying Booksにて「ササクレ」「ササクレ2」開催。galerie SPURでの開催は3回目となります。

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2025年2月15日(土)~3月9日(日)

火・水・木曜日休廊
(通常の休廊日に加えて火曜がお休みです)
13:00~19:00

「ある」漢字では「在る」「有る」「或る」。この3文字をキーワードに、
galerie SPURコレクションよりセレクトした作品を展示します。

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